当医院で考える歯科治療の質の「見える化」...
見えない質を大切にする事の重要性や意義は、これまでの項目で述べた通りです。
患者さんの目の届きにくいところや、見えない場所にある事にも妥協を許さずこだわりを持って、歯科医療のプロとして最善を尽くす。
これこそが、歯科医療の質を高めていくための重要項目だと思います。
しかし、いざ患者さんが見えない質の良し悪しを考えても、なかなか判断が付かないでしょう。
患者さん自身が、治療に携わる全ての人々の行動や治療ステップを見ているというわけにはいきません。なおのこと、専門家の目で見なければ良し悪しのわからない部分もあります。
それでは、本当に大切な見えない質の部分は永遠に見えないままなのでしょうか。
より良い治療を選択し、より良い治療結果を得たい。この様な多くの患者さんのご希望を実現するためには見えない質こそ明瞭にすべきなのです
しかし、この質は見えない為に、残念ながら、ごまかす事も手抜きをする事も出来てしまうのです。
「私共は、丁寧で緻密に手抜きなく治療に取り組んでいます。」
これで見えない質も明らかになり、一安心でしょうか。言葉にする事はとても簡単です。
根拠のない言葉だけを信じる前に、以下の文を読んでください。
言葉にしたり、ホームページに書くだけならば、誰にでも出来てしまいます。しかし、そこには何の根拠や裏付けもありません。
見えない質の良さを証明するのには信頼性に欠けると思います。
見えないものを証明するのですから、きちんとした根拠が必要です。
このことを考え、当院では様々な院外活動にも力を注いでいます。
具体的な院外活動は、国内外の学会活動に参加をし症例発表や論文発表を行ったり、歯科医師向けのセミナーの講師を勤める等の活動です。
院外活動の意義は大きく分けて2つあります。
1つは、常に歯科医療の最前線に触れ知識と技術の向上を図ることです。
歯科医療は日々進歩をしています。これまでの知識や技術や経験と最先端の歯科医療を合わせ持つことで、最良の歯科治療を提供できると考えています。
2つめ、これこそが院外活動の最大の意義です。
それは、当院の実際の治療例やそこから生み出された論文を発表し、当院の見えない質を、第三者である院外の専門家の厳しい眼差しに晒す事で、治療結果の質の判断を専門家に仰ぐのです。
院外の専門家達の目に触れ、認められる。このとき初めて、見えない質の良さが証明されるのです。
第三者である院外のプロ達の目を借り、見えない質を見える化していけると思っております。
日々の診療に懸命に取り組む。そらを自己満足や独りよがりとして抱えこむのではなく、第三者の冷静尚且つ厳しい目に晒し、プロのお墨付きを貰う。
見えない質にもこだわりを貫き、専門家に発表することで見える化していく。このことが患者さんに対し見えない質を見える化する事だと考えています
見えるものだけ信じていてはいけないのです。
見えないものこそ、本当に見なくてはいけないものではないのでしょうか。