その親知らず抜かなきゃだめなの

 

親知らずの付近がちょっと変... どうしよう!

その親知らず、抜かなきゃだめなの?


そもそも親知らずって何?
医学的には、第3大臼歯(ダイキュウシ)もしくは智歯(チシ)とも呼びます。“親知らず”の語源は、成人して親元を離れた20歳前後に歯の列の一番奥に生えてくるため、親が歯の生え始めを知ることはないということからです。
親知らずが生える場所は前歯の中心から数えて8番目で、上下左右合わせて4本あります。
しかし親知らずは退化傾向にあり、親知らず自体が存在しなかったりする場合もあります。その確率は人種差や個人差があります。

親知らずは、歯の元になる歯胚(注1)が9~10歳頃に作られ、17~25歳頃に生えるのが一般的と言われています。(元々親知らずの歯胚自体がない人もいます。)

しかし、歯は生えるスペースがなければ出てこないため、大人になって顎が発達し充分なスペースができるまで生えてきません。
そして、現代人の食生活は時代とともに固い物から軟らかい物へシフトしたことで顎が小さくなり、親知らずが真っ直ぐ生えるだけのスペースを確保できずに斜めや横向きに生えるケースが増えています。
(注1)歯胚(しはい):歯と歯の周りの組織の元となる細胞の集まりのこと

  
親知らずはどうして痛くなるの?

どうして痛くなるの?

大別すると親知らずにできたむし歯による痛みと、親知らずの周囲の歯肉に炎症が生じた事による痛みがあります。親知らずは、一番奥に位置しているため、歯ブラシの毛先が行き届かず清掃不良になる場合が多く見受けられます。

 

 

親知らずはどうして腫れるの

どうして腫れるの?

親知らずの付近はなかなか歯ブラシが行き届かないため、親知らずの周囲の歯肉にバクテリアが感染します。このことで歯肉に炎症が生じるのです。その結果、腫れる、歯肉が赤くなる、熱をもつ、痛むなどの症状が出現します。

 

 

親知らずは本当に抜かなきゃだめなの

本当に抜かなきゃだめなの?

正常にまっすぐ生えており、かつ反対側の親知らずとしっかりと咬んでいて痛みや腫れなどの症状が無い場合は抜く必要はありません。しかし、斜めになっていたりむし歯や歯肉の炎症がある場合は抜歯が適切な処置といえます。

 

 

親知らずを放置すると大変なことになるの

放置すると大変なことになるの?

むし歯や炎症を発症している親知らずを放置した場合は、さらに強い痛みや腫れが出現することがあります。特に炎症が悪化すると、顔が大きく腫れたり、顎の骨の内部にまで炎症が及び、重篤化するため放置は危険です。
 

 

親知らずの抜歯は痛いの

抜歯は痛いの?

親知らずの抜歯の難易度は、それぞれの親知らずによって全く違います。適切な処置を行うためには、術前診査がとても重要です。そのためにも、怖がらないで歯科医院を受診して適切なアドバイスを受けましょう。

 

 

親知らずの治療の流れ

親知らずの治療の流れ

親知らずを抜歯する際にはレントゲンだけでなく、三次元的に診断することのできるCT撮影を行い適切な診断を受けることが大切です。
三次元の診断ではおもに次のことを観察します。